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自己分析のモチベーショングラフ。上下の理由から働く条件を見つける

社会人向けにモチベーショングラフの軸、出来事の選び方、山・谷・平らな期間の読み方を解説。ライフラインチャートとの違い、記入例、次の行動まで紹介します。

文・構成:セプテンマリア編集部 / 約23分(本文量からの目安)

この記事の結論

自己分析のモチベーショングラフは、見る感覚を意欲や満足の一つに決め、仕事の出来事を時系列に並べてから点と線を置きます。大切なのは線の形より、上下した理由、支え、同じ仕事でも違った条件を分けることです。山と谷から『続けたい行動』『必要な環境』『次に確かめる質問』を取り出すと、現職での工夫や仕事選びへつながります。この記事の独自ワークは編集部の提案です。

  • 意欲、満足、負担を一本の線へ混ぜず、今回見る感覚を先に決めます。
  • 出来事を先に並べ、線は主観的な記憶を眺める目印として使います。
  • 山と谷だけでなく、上がり始めた時点や平らな期間から支えと継続条件を探します。
  • 原因を証明したとは扱わず、繰り返す条件と例外を見て、次の質問へ変えます。
意欲の上下を、働く条件の発見への図解
目次・この記事でわかること
  1. モチベーショングラフで見るのは、上下の理由と働く条件
  2. 縦軸を『意欲』『満足』『負担』のどれにするか決める
  3. 横軸は今回の問いに合う期間へ絞る
  4. 先に出来事を並べ、後から線を置く
  5. 点を置く基準をそろえ、線には仮の部分を残す
  6. 山を読むときは、何があったから上がったのかを分ける
  7. 谷を読むときは、下がった要因と変えられる範囲を分ける
  8. 上がり始めた時点を調べ、戻るために働いた支えを見る
  9. 平らな期間も、続けられる条件を知る材料になる
  10. 似た上下を比べ、繰り返す条件と例外を探す
  11. 記入例を一つの流れで読む
  12. 今の職場で試すこと、相談すること、外で調べることを分ける
  13. 次の仕事で確かめる質問へ変える
  14. ライフラインチャートやキャリアプランへつなげる
  15. 振り返りに負担があるときは、範囲を小さくしてよい
  16. 書き込みワークと、見直しの記録を残す
  17. 一回目は、山一つ・谷一つ・次の問い一つで終える
  18. よくある質問
  19. 参考にした一次情報

1.モチベーショングラフで見るのは、上下の理由と働く条件

自己分析のモチベーショングラフは、過去の出来事を時間の順に並べ、仕事への意欲や満足の変化を線で表すメモです。高かった時期が優秀、低かった時期が失敗という評価ではありません。どの条件で取り組みやすくなり、何が重なると難しくなったかを振り返ります。この記事では、線を描いた後に理由を分け、現職での工夫や次の仕事で確認する条件へ変えるところまでを扱います。

マイジョブ・カードの在職者向け補助シートには、キャリアに関する満足度を振り返るライフラインチャートがあります。公式の説明は、山や谷を主観的な自分のものさしで示すものです。本記事の『モチベーション』は仕事へ取り組む気持ちの動きとして使いますが、満足度と同じ意味に固定しません。何を縦軸にするかを先に決め、別の概念を一本の線へ混ぜないことが重要です。

この方法で得るものは、気分の波の判定ではなく、具体的な経験と条件の仮説です。グラフだけで転職の必要性や適職を確定することはできません。上がった時期も下がった時期も、当時の仕事、情報、支援、生活の条件を併せて見ます。ここで紹介する独自の目盛り、分解ワーク、確認表は編集部の提案であり、医療的な評価や公式の能力検査ではありません。

この節の参考資料:[1]

2.縦軸を『意欲』『満足』『負担』のどれにするか決める

最初に、今回何を知りたいかを決めます。仕事へ取り組む気持ちが動く条件なら意欲、これまでの働き方への納得なら満足、続けるうえでの重さなら負担が考えられます。意欲が高くても負担が大きい時期、成果は出ても満足しない時期はあり得るため、一本にまとめると理由が見えにくくなります。最初は一つだけ選び、ほかの感覚はコメントへ残す方法が使えます。

編集部が作成した記入例では、Aさんは大きな案件の時期を高い位置に置きました。しかし、コメントには『仕事は面白かったが、生活の予定は崩れていた』とありました。ここで高い線をそのまま理想の働き方と考えず、意欲が高まった業務と、続けられない負担を分けます。反対に、意欲が落ち着いていても、安心して仕事を続けられた時期は、継続条件を探す材料になります。

目盛りも自分の整理のために決めます。例えば意欲を低い、やや低い、普段、やや高い、高いの五段階にする方法があります。数字を付けても、その差が客観的な量を示すわけではありません。マイジョブ・カードの公式チャートを使う場合は、その画面の定義と入力範囲に従います。本記事の独自の目盛りを、公式の測定値や他者と比べる基準へ変えないようにしてください。

軸の候補見たいこと混ぜないもの
意欲仕事へ取り組む気持ちがどう変わったか成果の大小や他者の評価
満足当時の働き方へどれだけ納得していたか客観的な能力点
負担何をどの程度重く感じたか関心が低いという決めつけ

3.横軸は今回の問いに合う期間へ絞る

横軸は、入職から現在、異動の前後、直近一年など、今回知りたいことに合う期間を選びます。仕事選びの自己分析なら、まず社会人として働いた期間を中心に始め、必要に応じて学習や生活の出来事を加えられます。誕生から現在まで必ず埋める必要はありません。古い経験は記憶が曖昧なこともあるため、時期が不明ならそのことを残します。

同じ横軸の間隔もそろえます。半年と五年を同じ長さで描くと、変化の速さを誤って読み取りやすくなります。厳密な日付が分からなければ、『入職初期』『担当変更後』『一人で担当した時期』など、順序が分かる区分を置きます。区分の長さが違う場合は、そのことを注記してください。線の傾きに意味を持たせすぎず、出来事との関係を見るための土台にします。

経験が長い人は、全体の図と詳しい期間の図を分ける方法があります。全体では大きな転機を置き、気になった時期だけ月や四半期の単位へ広げます。経験が少ない人は、同じ仕事の中で担当が変わった場面、支援の受け方が変わった場面を使えます。年齢だけで区切らず、仕事や生活の条件が変わったタイミングを手掛かりにすると、次に使える材料を集めやすくなります。

4.先に出来事を並べ、後から線を置く

最初に線を描いてから出来事を当てはめると、きれいな山や谷を作るための説明を探してしまうことがあります。編集部は、まず出来事の一覧を作り、その後に当時の意欲や満足を置く順番を提案します。入職、担当変更、初めて一人で進めた業務、新人への説明、忙しさの変化、生活上の予定など、印象に残る事実を五つから十個程度選ぶところから始めます。

各出来事には、『いつ』『何が変わったか』『自分は何をしたか』『覚えている感覚』『参照できる記録』を付けます。『上司が変わった』だけなら、実際に相談の頻度や判断の進め方がどう変わったかを追加します。『売上が上がった』なら、自分の担当範囲と、うれしかった理由を分けます。出来事の名称と、その人にとっての意味は同じではありません。

資料を参照する場合も、会社の機密や他者の個人情報を持ち出す必要はありません。自分が保管してよい予定や記録、当時のメモなどで時期を確認できます。思い出せない部分は『不明』『記憶では』と残し、後から確かめた内容と区別します。客観的な評価点へ見せるために数字を作ったり、現在の気持ちに合うよう過去の出来事を置き換えたりしないことが大切です。

当時の評価を思い出す補助として、予定が増えたこと、特定の作業を自分から引き受けたこと、相談した内容などを確認できます。ただし、行動の回数だけで意欲を断定しないでください。多く引き受けたのは断りにくかったためかもしれず、発言が少なかったのは準備に集中していたためかもしれません。行動の記録と、本人が覚えている感覚を別に書き、合わない場合は両方を残します。

5.点を置く基準をそろえ、線には仮の部分を残す

出来事を並べたら、縦軸の定義に沿って位置を置きます。『当時の仕事へ取り組む気持ち』なら、その時期にもう一度同じ作業へ取り組みたいと思っていたか、何が楽しみだったか、何が重かったかを参考にします。今から見た結果の良し悪しではなく、覚えている当時の感覚として記録します。ただし、正確に思い出せない場合は、無理に位置を決めず範囲で残しても構いません。

線は、点と点の間に起きたことをすべて示すものではありません。記録がない期間を直線で結んだからといって、実際に毎日同じ変化があったとは限りません。空白が大きい期間には『途中の変化は未確認』と書きます。見た目が滑らかな線になっていても、その滑らかさを根拠に自分の性格や回復の速さを判断しないでください。

目盛りを付け直したくなった場合は、どの基準が変わったかを確認します。初めての経験を高く付けた後、別の時期を振り返って全体の比較を修正することはできます。ただし、過去の点をすべて現在の感覚へ統一するより、『当時の記憶』『現在の評価』を別に残す方が違いを見られます。グラフは精密さを競うものではなく、コメントを読むための目印として使います。

6.山を読むときは、何があったから上がったのかを分ける

高かった点を一つ選び、仕事の内容、相手、任され方、支援、成果の見え方、生活の状態へ分けます。『成功したから意欲が上がった』だけでは、次の職場で何を確かめるかが分かりません。新しい知識を使えた、自分で順序を工夫できた、相手の反応を確かめられた、責任者へ相談できたなど、上がった理由の候補を具体的にします。

編集部が作成した記入例では、Bさんは新人への説明を担当した時期を高く置きました。深めると、教える役割そのものだけでなく、『質問を集めて説明を直せた』『相手が一人で進められるようになった』『通常業務の一部を調整してもらえた』という条件がありました。これらを分けると、育成の仕事なら何でもよいと考えず、改善の余地と準備時間を確認したいと分かります。

山の時期に長時間働いていた場合、その働き方を理想化しないことも大切です。上がった理由と、引き受けていた負担を別の行にします。やりがいがあっても続けるには分担が必要だったなら、次の確認条件へ残します。高い点は、すべての条件が良かったことの証明ではありません。取り出したいのは、繰り返したい経験と、それを支えた仕組みの組み合わせです。

図1線の上下に、出来事と条件を書き添える
  • 業務何を誰に対して行っていたか
  • 裁量自分で判断・工夫できた範囲
  • 関わる人協力や確認の相手がいたか
考える軸意欲が動いた 出来事
  • 負担業務量・時間・不明点はどうか
  • 生活の変化仕事以外の出来事も分けて記録

原因を一つに決めず、本人が振り返れる情報を残すための観点です。

7.谷を読むときは、下がった要因と変えられる範囲を分ける

低かった点は、自分が弱いことを示す印ではありません。何が変わり、どの作業が難しくなり、支援や時間がどう影響したかを確認します。情報が来ない、優先順位が何度も変わる、判断する範囲が曖昧、学ぶ時間がない、生活の予定と重なるなど、要因を分けます。複数のことが同時に起きていた場合、一つの原因へ決めつけないようにしてください。

編集部が作成した記入例では、Cさんは新しい担当へ移った時期に下がりました。当初は『この職種は向いていない』と考えましたが、出来事を分けると、商品知識が未習得で、確認先も決まっていませんでした。一方、同じ担当でも、手順と確認相手が分かった業務では取り組めていました。ここでは、業務への関心、知識の不足、確認体制の問題を別に残します。

変えられる範囲も分けます。自分が学ぶ、報告の順序を変える、担当者と分担を相談する、組織の体制を確認するなど、主体が異なります。自分の努力ですべて変えられるとも、何も変えられないとも決めず、実際に試したことと、まだ試していない案を区別します。つらかった経験を必ず成長へ結び付ける必要はありません。次に避けたい状態と、必要な支援が分かるだけでも材料になります。

8.上がり始めた時点を調べ、戻るために働いた支えを見る

一番低い点だけでなく、その後に上がり始めた時点を選びます。担当が変わった、相談先が決まった、手順を学んだ、業務量が調整された、生活上の予定が落ち着いたなど、何が変わったかを記録します。『自分で乗り越えた』とまとめる前に、他者の支援や環境の変化も確認してください。自分がした行動を残しながら、支えを消さずに振り返ります。

編集部が作成した記入例では、Dさんは当初『経験を積んだから慣れた』と書いていました。しかし時期を確かめると、確認事項をまとめて上司へ相談する時間を設けた後から、判断に迷う場面が減っていました。この場合、経験の増加だけでなく、『まとめて相談できる機会』が支えだった可能性があります。次の職場では、その仕組みを確認する質問へ変えられます。

変化の前後で、ほかに同時に起きたことも見ます。業務量が減った時期と研修を受けた時期が重なっていれば、どちらだけの効果とは言い切れません。グラフは原因を証明する実験ではありません。『この支えが関係したかもしれない』という仮説にして、現在の小さな行動で確かめるか、別の経験にも同じ傾向があるかを探します。

9.平らな期間も、続けられる条件を知る材料になる

山や谷が目立たず、線が平らな期間も重要です。大きな変化がなかった、担当が安定していた、無理なく続けられた、関心が薄れていたなど、同じ形でも意味は異なります。線が平らだから退屈な人、向上心がない人と解釈する必要はありません。その期間に、どの程度自分で工夫でき、生活との両立はどうで、次に何をしたいと思っていたかを記録します。

編集部が作成した記入例では、Eさんは安定した担当の期間を『何もない時期』として省こうとしました。しかし振り返ると、勤務予定が分かり、相談先が明確で、学習する余裕がありました。突出した達成感はなくても、次の役割へ進む準備ができた期間でした。ここからは、常に刺激のある業務より、見通しを持ちながら少しずつ学べる状態を重視していたと考えられます。

一方、平らでも、仕事を続けるだけで精一杯だった期間は別です。感情の変化が少ないことだけで状態を良いと評価しません。出来事のコメントを読み、継続しやすかったのか、考える余裕がなかったのか、覚えていないのかを区別します。グラフの形から性格を分類するより、その時期を自分の言葉で説明できるかを優先してください。

10.似た上下を比べ、繰り返す条件と例外を探す

複数の山と谷が書けたら、それぞれの理由を横に並べます。上がった場面に『相手の反応が分かった』『自分で手順を直せた』が繰り返されるなら、仕事を選ぶ仮説になります。下がった場面に『担当が不明』『急な変更が重なった』があれば、確認したい環境条件を作れます。同じ時期に高かったことと低かったことがある場合は、無理に平均せず、別の要素として残します。

次に例外を一つ探します。『新しい仕事だと上がる』と思ったら、新しい担当でも取り組みにくかった場面はなかったかを見ます。支援、準備時間、目的の分かりやすさなど、違いを調べることで、『新しければ何でもよい』という広すぎる結論を防げます。逆に、忙しくても高かった時期があるなら、忙しさだけでなく、納得できる目的や分担があったかを確かめます。

共通点は、経験した範囲の仮説として表現します。『一人の仕事が向かない』より、『判断を一人で抱え、確認先がない場面では取り組みにくかった』の方が具体的です。『人と話す仕事が好き』より、『相手の困りごとを聞き、次の行動が分かるよう説明した場面で意欲が高かった』なら、実際の作業と照合できます。職種名へ急いで置き換えず、行動と条件を残します。

複数の期間を比較する際、条件が同じに見えるかも点検します。担当名は同じでも、顧客の種類、量、必要な知識、相談相手が変わっている場合があります。『前はできたのに今はできない』という一文だけで能力が下がったと考えず、作業と環境の差を書いてください。反対に、環境が違うのに同じ工夫を繰り返せていたなら、仕事の進め方の候補として棚卸しに使えます。どちらも、線の高低より具体的な場面の比較が必要です。

11.記入例を一つの流れで読む

ここでは、受発注と問い合わせ対応を経験したFさんの、編集部が作成した記入例を示します。縦軸は仕事への意欲、目盛りは低い、普段、高いを含む独自の五段階です。入職初期は覚えることが多くやや低い位置、手順を理解して担当を持てた時期は高い位置、担当変更で回答基準が分からなかった時期は低い位置へ置きました。数字を使わなくても変化は表せます。

その後、商品担当へまとめて確認する機会ができ、意欲は普段の位置へ戻りました。さらに、繰り返す質問を分類し共有する業務を担当した時期に、やや高い位置へ上がりました。ここで『問い合わせ対応が向いている』と結論を作る前に、上がった条件を確認します。相手の疑問が整理されること、自分で手順を工夫できること、専門的な確認先があることが共通していました。

一方、共有資料を作る時期は通常業務も多く、時間の負担は大きかったと記録しました。最終的な仮説は、『情報を整理して相手の手続きを進める仕事に関心がある。専門的な回答の確認先と、改善に使う時間の調整が必要』です。次に調べるのは業務の担当範囲、回答基準、改善業務と日常対応の分担です。線の高さだけでなく、コメントを条件へ変える流れが、この例で使いたい部分です。

時期(記入例)意欲の位置出来事確認する条件
入職初期やや低い覚える内容と確認先が多かった学ぶ順序と確認先
担当を持った時期高い自分で処理を進められた任される範囲と手順
担当変更後低い回答基準が分からなかった専門的な確認体制
確認の機会ができた後普段まとめて相談できるようになった定期的な相談機会
情報整理を担当やや高い質問の分類と手順の修正に関わった改善に使う時間と分担
図2例① 出来事と意欲の位置を並べた記入例
例① 出来事と意欲の位置を並べた記入例入職初期:やや低い → 担当業務:高い → 担当変更:低い → 確認機会:普段 → 情報整理:やや高い低いやや低い普段やや高い高い入職初期担当業務担当変更確認機会情報整理
  1. 入職初期やや低い入職初期:覚える内容と確認先が多い
  2. 担当業務高い担当を持った時期:自分で処理を進められた
  3. 担当変更低い担当変更後:回答基準が分からない
  4. 確認機会普段確認の機会ができた後:まとめて相談できる
  5. 情報整理やや高い情報整理を担当:質問分類と手順修正に関わる

編集部作成の記入例。縦軸はFさんが置いた意欲の位置で、検査得点・統計値・実在する人の測定結果を示しません。各時期の長さも実際の期間比を表しません。

12.今の職場で試すこと、相談すること、外で調べることを分ける

グラフから分かった条件は、すぐ転職の結論へつなげず、変える方法を分けます。自分の作業を工夫できるなら小さく試す、担当や分担の調整なら関係者へ相談する、組織の方針や役割に関わるなら制度を確認する、別の仕事が必要なら外部の情報を調べるという方法があります。過去の原因をすべて解明してから動く必要はありませんが、何を変えようとしているかは明確にします。

編集部が作成した記入例では、Gさんは『確認の遅れで仕事が止まると意欲が下がる』と気づきました。案Aは確認項目を整理して早めに共有する、案Bは定期的に相談する時間を提案する、案Cは確認体制が異なる業務や職場を調べるという三つです。案Aは自分で始めやすい一方、承認の体制は変わりません。案Bは合意が必要、案Cは実際の運用が分からないという不確実性があります。

どの案でも、『実際に変わったこと』『まだ変わらないこと』を記録します。試した結果だけで、自分の適性や会社全体を判断しないでください。担当者や時期の条件が変わっている場合もあります。一定の時期に見直し、必要な条件を満たせるかを考えます。現職で調整する案と、社外へ移る案を同じ確認項目で比べれば、気分の高低だけに依存しない検討になります。

選択肢取り組むこと利点と負担
自分で小さく試す確認事項を整理して早めに共有始めやすいが組織の承認経路は変わらない
関係者へ相談する相談時間や分担を提案体制を変える可能性があるが合意が必要
別の業務・職場を調べる同じ条件で仕事内容と運用を確認選択肢を増やせるが実際の条件は未確認

13.次の仕事で確かめる質問へ変える

グラフのコメントを求人で使うには、抽象的な希望を具体的な質問へ変えます。『成長したい』なら、どの業務から担当し、どんな確認や支援を受けるかを聞きます。『任されたい』なら、担当者が決める範囲と相談する範囲を確かめます。『人の役に立ちたい』なら、誰のどんな困りごとへ、どの方法で関わるのかを仕事内容で確認します。

例えば、過去に『相手の反応が見えたとき上がった』なら、顧客と直接関わる機会、成果を確認する方法、担当者へ情報が戻る流れが質問になります。『急な変更で下がった』なら、予定の立て方、変更時の優先順位、担当間の共有方法を聞けます。どの会社にも同じ言葉で『働きやすいですか』と聞くより、自分が必要な仕組みを確認しやすくなります。

ただし、過去に高かった条件が、新しい仕事でも必ず同じ結果を生むとは限りません。仕事内容、専門性、関わる相手、生活の条件が違うためです。『この条件があれば必ず合う』ではなく、『この点を確認したうえで検討したい』と扱います。確認結果を、合う、条件付き、情報不足、合わないに分ければ、次に何を調べるかが分かります。

質問の回答を得たら、過去と同じ言葉があったかだけで判断しません。例えば相談の時間があっても、確認できる内容や担当者の権限は異なります。過去に必要だった支えのどの部分が満たされるかを確認し、不明な範囲を残します。似た制度名を見つけたことと、自分が必要な働き方を実現できることを、同じ事実として扱わないようにします。

図3線の上下を、求人で確かめる問いへ変える
  1. 出来事何が起きたか
  2. 条件何が上げ下げに関わったか
  3. 仮説続けたい条件と負担を分ける
  4. 確認の問い担当範囲・相談先・時間を聞く

線が高い職種なら適職と決めず、出来事に添えたコメントを使います。

14.ライフラインチャートやキャリアプランへつなげる

公的な様式で整理したい場合、マイジョブ・カードの在職者用補助シートでは、ライフラインチャートの後に、印象に残る経験や価値観を振り返る項目があります。公式チャートはキャリアに関する満足度を入力するため、本記事で意欲を軸にした図を作った場合は、同じ値を無条件に転記しないようにします。何を表した図かを確認し、必要なら満足という観点で考え直してください。

英国のOpen Universityのキャリア自己評価の案内でも、人生の重要な出来事を振り返る線から、繰り返すテーマを考える方法が紹介されています。また、同大学の学習教材には、紙や用意された図を使ってキャリアの上下を振り返る活動があります。これらは図の利用例として参照できますが、日本の採用で特定の書き方を求めるルールではありません。自分の目的に合う形式を選びます。

キャリアプランへ移すときは、『過去に上がった条件』『現在必要な条件』『将来試したい役割』『次の行動』を分けます。過去の経験をそのまま将来の希望と同一視せず、現在の事情も反映します。生活上の役割や学びたい分野が変わっていれば、その変化を理由として残します。図は過去の自分へ戻るためではなく、現在の条件の中で次の選択を考える材料です。

この節の参考資料:[1] [2] [3]

15.振り返りに負担があるときは、範囲を小さくしてよい

つらい出来事まで無理に詳しく書く必要はありません。仕事の担当だけを並べる、扱う期間を短くする、書きたい出来事だけ選ぶ、相談相手と一つずつ振り返るなど、範囲を変えられます。低い点を必ず説明しないとグラフが完成しないわけではありません。自分が現在扱える情報と、後で考える情報を分けてください。

出来事を書く際も、他者の名前や私生活の詳細を必要以上に残さず、働き方を考えるのに必要な条件へ置き換えられます。例えば『家族の事情』という出来事から、特定曜日の勤務調整が必要と分かれば、求人比較に使うのはその条件です。相談相手へ図を見せる場合は、共有したい範囲だけをまとめた版を作ります。自分の下書き全体を公開する必要はありません。

このワークは、自分の状態を診断するためのものではありません。振り返りが難しいと感じる場合、作業を中断しても構いません。仕事やキャリアの相談を使うときは、『図を完成させてから相談』と考えず、書けない点をそのまま相談材料にできます。マイジョブ・カードでも、作成段階から相談する方法が案内されています。利用する窓口の対象や予約方法は、その最新案内で確認してください。

この節の参考資料:[4]

16.書き込みワークと、見直しの記録を残す

自分用のシートを作るなら、時期、出来事、当時の感覚、上がった要因、下がった要因、支え、次の確認の七項目を並べます。全部を一度に埋めず、出来事と感覚を書き、気になる点から理由を足します。グラフと表に同じ番号を付けると、線のどの点を説明しているかが分かります。長い説明を線の中へ詰め込まず、別の表に置いて構いません。

一つの点につき、理由の候補は複数残せます。『新しい担当だった』『支援があった』『期限が明確だった』が同時にあれば、そのまま並べます。後から、別の時期にも同じ条件があったか、なかった場合にはどうだったかを比べます。分からなければ未確認のままにし、すべての理由を一つの価値観へ統合する必要はありません。自分の経験の複雑さを、きれいな線のために削らないことが大切です。

見直した際は、作成日、追加した出来事、変えた解釈、次にする行動を短く残します。当初は職種への不満だと考えたが、確認体制の不足が関係していた、と分かることもあります。解釈が変わっても、当時の記録を全部消すより、何を新しく知ったかを追加すると、考えの変化を追えます。自分を一つの性格へ固定せず、条件を確かめながら使える仮説へ更新します。

最初の読み取り足して確認すること修正する表現
山が高いのでこの職種が向くどの作業と支援が上がる理由だったかこの行動と条件が関係した可能性
谷があるので自分は弱い同時に変わった業務と生活の条件この状態で取り組みにくかった
戻れたのは自分の努力だけ他者の支援や担当変更の有無自分の行動と支えの組み合わせ
平らなので何もなかった続けられた条件と学ぶ余裕継続を支えた条件があったか確認

17.一回目は、山一つ・谷一つ・次の問い一つで終える

初回から人生全体の理由を説明しようとすると、作業が大きくなります。出来事を五つほど置き、山と谷を一つずつ深め、共通する条件か、次に確かめる条件を一つ取り出せば、次の行動へ進めます。線の形が整っているかより、何を材料に考え、どこが不明かが分かることを終了の目安にしてください。

例えば『自分で順序を変えられる仕事で意欲が上がった』という仮説なら、現職で担当の進め方を相談するか、求人の裁量範囲を確認する行動が考えられます。『確認先がないと取り組みにくかった』なら、通常の相談経路を質問できます。どちらも、過去を振り返っただけでは得られない新しい情報を集める段階です。得た情報は、グラフの隣にある条件表へ追加します。

今日始めるなら、紙の横へ時期、縦へ今回見る感覚を書き、印象に残る仕事の出来事を五つ並べてください。線を引いた後、一番高い点だけでなく、上がり始めた点と、無理なく続けられた期間も見ます。最後に『次の仕事で何を確かめるか』を一文にします。モチベーショングラフは、過去の自分を採点するためではなく、次の選択に必要な条件を見つけるために使えます。

よくある質問

グラフの上下がほとんどない場合は意味がありませんか?

平らな期間も、続けられた条件や関心の状態を振り返る材料になります。大きな転機がないことと、何も経験していないことは別です。担当、支援、生活の見通しなどに分け、何が変わらず支えていたかを確認します。形を作るために意図的な山や谷を加える必要はありません。

目盛りは何点満点にすればよいですか?

自分用の独自ワークなら、低い・普段・高いなどの言葉でも整理できます。数字を使う場合も、客観的な能力の量とは扱いません。公式のライフラインチャートを使う場合は、その画面に示された満足度の定義と入力範囲に従い、独自の意欲の目盛りを同じ測定値と考えないでください。

低い時期を思い出すのがつらい場合も書く必要がありますか?

無理に詳しく書く必要はありません。扱う期間を短くする、仕事の事実だけ残す、書ける出来事から始める方法があります。書かない点を残しても、ほかの経験から次に必要な条件を考えられます。図を完成させることを優先せず、必要なら作成段階のメモを使って相談できます。

グラフが下がっているなら、転職した方がよいですか?

線だけでは判断できません。下がった理由が仕事内容、支援体制、生活条件などのどこにあるかを分け、現職での調整、担当変更、社外の仕事を同じ項目で比べます。低い点の存在より、継続に必要な条件をどの方法で満たせるかと、確認できた事実を重視してください。

面接でグラフを見せるべきですか?

必須ではありません。応募先から指定がなければ、図全体より、仕事で大事にしている条件や、それを裏付ける具体的な経験を文章で説明できます。自分用の図には私的な情報も含まれ得るため、共有するときは必要な範囲を選びます。提出を求められた場合は、目的と形式を確認してください。

考えを整理したら、相談先の違いも確認しましょう。

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参考にした一次情報

  1. マイジョブ・カード:キャリア・プラン作成補助シート(在職者用・A-1ライフラインチャート)確認日:2026-11-06
  2. The Open University:Career self-assessment確認日:2026-11-06
  3. The Open University OpenLearn:Your career lifeline確認日:2026-11-06
  4. マイジョブ・カード:ジョブ・カードを知る(作成段階からの相談)確認日:2026-11-06

本文のワーク・記入例は、書き方や考え方を説明するために編集部が作成しています。制度・サービスの条件は、本文で示した確認時点と各公式情報を合わせてご確認ください。

図解・構成:セプテンマリア編集部